日本服飾史日本服飾史

  1. HOME
  2. 衣裳一覧
  3. 平安時代
  4. 附けものをつけた水干を着ている放免

けものをつけた水干を着ている放免ほうべん

Hōben (policeman) in suikan uniform.

  • 附けものをつけた水干を着ている放免1枚目
  • 附けものをつけた水干を着ている放免2枚目

水干とは水で洗って乾かしたという意味で、はじめは一般の庶民の着用するものであったが、やがて下級の官人や武士も用い、鎌倉時代以降には狩衣と等しく武家の礼装となった。形は狩衣と似て盤領あげくび頸かみ蜻蛉頭受緒に代えて紐がつけられている。着装の際はの中へ着籠きこめる。平安末期は派手好みの流行となり、「けもの」と呼ばれる異様な飾りものを衣服につけることが行われた。これは平安末期「放免ほうべん」と呼ばれた警察の下級刑事ともいえるものの姿で、放免は軽犯罪を犯した不良分子を、逆に市中取り締まり等にあてたといわれる。

イラストによる解説

イラスト1
  1. 平礼烏帽子へいらいえぼし
  2. 水干すいかん
  3. 水干くびかみの
  4. 水干菊綴きくとじ
  5. けもの
  6. 水干袖括そでぐくり
  7. 括袴くぐりはかま
  8. 脛巾いちびはばき
  9. 乱緒みだれお