褐衣姿かちえすがた Imperial guard in regular uniform, kachi-e. 12 低い武官の正式の服装。闕腋袍のように肩の所で袖と身が縫い合わされている。布製が本儀で、色は不定、ここでは紺とした。細纓の冠に緌おいかけをかけ、布の単を重ねて、布の括袴をはき、葈いちび麻の脛巾はばきに藁履わらぐつ(草鞋そうかい)か麻鞋まかい、時には乱れ緒(わらじ)をはく。黒漆の太刀を佩び、目的によって弓箭を帯する。高貴の護衛の随身として蛮絵ばんえという獅子、あるいは熊の丸紋の摺文様を入れることもあるが、摺文様の異なるのは、所属する衛府のちがいによる。 目次 イラストによる解説その他の平安時代の衣裳 イラストによる解説 冠かんむり 冠の細纓ほそえい 緌おいかけ 単ひとえ 褐衣かちえ(蛮絵ばんえの摺文すりもんがなされている) 箭や(矢) 壺胡籙つぼやなぐい 太刀たち 弦巻つるまき 弓ゆみ 括袴くくりはかま 葈脛巾いちびはばき 藁履わらぐつ