山伏 Yamabushi (itinerant priest) in regular vestment. 12 役君小角えんのきみおづぬを祖とする山岳仏教は、修験道ともいわれ、日本の古代呪術的山岳信仰が仏教に内在する波羅門的、道教的な思想を密教の名において受け入れ、しかも在家仏教として発展して来たもので、山岳地帯を中心道場としてきわめて実践的な活動に重点がおかれている。 修験の法衣は頭に頭巾ときん、身に篠懸すずかけ、括袴、結袈裟ゆいげさを佩び、尻に引敷ひっしきをあて、白手甲、脚絆をつけ、草鞋をはき、念珠、護摩刀、檜扇、蒲葵扇ほきせん、走索そうさく、螺緒らお、法螺貝ほらがい、錫杖、金剛杖、笈おい、班蓋(円形の檜笠)等を持つ。 目次 イラストによる解説その他の室町時代の衣裳 イラストによる解説 頭巾ときん[兜巾ときん] 結袈裟ゆいげさ 結袈裟の梵天ぼんてん[房] 篠懸すずかけ 百衣びゃくえ 護摩刀ごまがたな 法螺貝ほらがい 手甲てこう 螺緒らお 走索そうさく 錫杖しゃくじょう 括袴くぐりばかま 引敷ひっしき[いんじき] 脚絆きゃはん 乱みだれ緒お[草鞋わらじ]