日本服飾史日本服飾史

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女官袿袴礼服にょかんけいこれいふく

Lady-in-waiting in ceremonial dress.

従来の長袴にかえ明治13年勅任官夫人の切袴が採用され、明治17年には婦人の高等官または高等官夫人に内達として礼服、通常礼服、通常服の三種と定められた。即位礼並びに大嘗祭に参列する前記婦人はこのの礼服を着用した。
明治17年内達の礼服のは冬の地は唐織色目地紋勝手、夏の地は紗二重織、色目地紋勝手、通常礼服の時は冬の地は繻珍、緞子其の他織物で色目地紋勝手、夏の地は紗、色目地紋勝手。
通常服は、冬の地は緞子、紗綾、綾羽二重、平絹等色目勝手。夏の地は生絹、紗、絽等色目勝手であった。即ち礼服は二重織物、通常礼服は先染の地文様のある織物、通常服は後染の地文様入り、または地文様なしということになる。はともに切袴である。また、単は礼服の時だけ用いられ、其の他の時は用いられていない。
大正4年の改正ではこの通常礼服が通常服となり、従前の通常服が廃止された。即ち地質によりこれを礼服と通常服の二種とし、洋装とともに用いられていた。図はこのとき改正したものである(次項も同様)。
図の髪型は鬘を張った「おさえ」になっているが、垂髪ときさげ(鬘を張らない)が用いられている。

イラストによる解説

イラスト1
  1. 垂髪ときさげ(図は「おさへ」)
  2. 丈長たけなが
  3. 黒元結くろもっとい
  4. うちき
  5. 服(小袖
  6. 檜扇ひおうぎあこめ扇)
  7. ひとえ
  8. はかま切袴きりばかま