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闕腋袍束帯裲襠姿の奏任官

Ceremonial dress for the middle-ranking government official.

  • 闕腋袍束帯裲襠姿の奏任官1枚目
  • 闕腋袍束帯裲襠姿の奏任官2枚目

これは天皇の即位式の時に用いられたもので、即位礼当日、賢所大前の儀に際し、南門には大礼使高等官が左右3人ずつ御門守衛の意味で出仕するが、その服装は武官の服制によったもので、巻纓の冠に縹色の闕腋袍表袴、赤の脛巾、足に糸鞋の上に錦の裲襠りょうとうをあて、帯剣、平胡籙ひらやなぐいに箭を挿して負い、弓を手にして立つ。
裲襠は袖はなく、長さが腰までの貫頭衣で、裲襠の上に錦で作った摂腰せびえという帯をする。
明治の官制では高等官は奏任以上で、奏任官はであるが、衛門えもん本位ほんいに当たる時は、旧儀の通り六、七位相当の緑(縹)とされている。
図は大正の記録による。

イラストによる解説

イラスト1
  1. かんむり(全体)
  2. 冠の巻纓けんえい
  3. 冠のかけおいかけ
  4. 綿にしき裲襠りょうとう
  5. 闕腋袍けってきのほう
  6. 闕腋袍きょの部分
  7. 下襲したがさねきょ
  8. 半臂はんびらん
  9. 忘緒わすれお
  10. 表袴うえのはかま
  11. 脛巾はばき
  12. 糸鞋しかい
  13. 平緒ひらお
  14. たち
  15. 平胡籙ひらやなぐい
  16. 平胡籙上帯うわおび
  17. 平胡籙間塞まふたぎ
  18. 矢(図は白羽に見えるが衛府の左方は鷲、右方は鷹の羽を用いる。)