日本服飾史日本服飾史

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裳付もつけ姿の遊行ゆぎょうの僧

Buddhist monk in motsuke robe for missionary tour.

平安時代の僧侶の常装はもつけ衣である。即ち墨の等身、垂領、有で、公家のを垂領にして簡易化したというより、むしろ公家のの原形ともいうべきもので、無位無官のという意のうつほ空衣うつほの名も残っている。付の名は、その形状から称したものといえよう。素絹の名はこの形状を儀式化した本来白絹のもので、後にはこれと混同されている。
京都六波羅蜜寺の13世紀前半の作である空也上人像は、この姿に袈裟を巻いてかけ、肩からをつるして撞木を右手に、左手には、わさづの(鹿の角)を頭部につけた杖を持っている。ここでは空也上人になぞられた。

イラストによる解説

イラスト1
  1. わさづのを頭部につけた杖
  2. 裳付衣もつけごろも
  3. 袈裟けさ[巻かれている]
  4. しょう
  5. 裳付衣雨覆あまおおい
  6. 裳付衣らん[も]
  7. 小袖こそで
  8. 脛巾はばき
  9. 撞木しゅもく
  10. 石帯せきたい当帯あておび
  11. り紐